住めば都

地方移住したアラフィフ主婦のひとりごと

暮らしの価値観

10年ほど前「丁寧な暮らし」系の本を図書館で借りて読みあさっていました。
天然生活やクウネルなど雑誌も大人気でした。

当時の紙面に出ていた女性たちは、料理研究家っぽい肩書きで、
 ①広々とした素敵なご自宅に住み(別荘もあり)、
 ②経済的な豊かさを漂わせつつ、
 ③シンプルで上質なモノだけを選びぬいて、
 ④四季に則したしつらいを楽しみながら暮らす------金持ちマダムたち。

そんなブームにまんまとのせられて、私も作家モノの器やナチュラル素材の服に散財しましたとも…庶民のくせに分をわきまえず。
早起きして陶芸作家の個展へでかけたり、旅行がてら益子、信楽、波佐見などの陶器市へ遠征したり。物欲が私の行動力の源でした。
そうして買い集めた器たちも、本に書かれた「お気に入りこそ普段使いすべし」という教えに倣っていたら、不機嫌な時に限って皿洗いする習性の夫に、ことごとく割ったり欠けたりされました(涙)
食器ってお気に入りから割れていきませんか。そういう法則なのかなぁ。


麻や木綿などの天然素材で作られたワンピースも、絶望的に似合いませんでした。
若いコだったら可愛いのでしょうが、当時アラフォーの私が着てもなんかオバサンくさい。
草木染のストールとか試しに巻いてみても、もっさり感がぬぐえない。
理想と現実の落差はどこにあるのか自己分析してみた結果、アラフォーでナチュラルな服を着こなすには、ナチュラル(に見えるよう計算しつくした)フルメイクとヘアスタイルの両方が必要だ、と結論づけました。
リゾートならまだしも、街中ではイタい格好になりがちです。潔く撤退しました。
生活感丸出しの顔面や髪型のままでは、歩く危険物になりかねないと自重したためです。


そして2024年現在。
YouTubeInstagramで流行っているのは、節約/時短/断捨離/ミニマリストなど、暮らしの縮小化です。
時代は変わったな~とつくづく思います。モノを持ちすぎないのが最近のトレンド。
私は引越しのたびに断捨離していますが、それでもミニマルからはほど遠い生活です。
引越業者さんには荷物が少ないですねって言われるけれど、必要なモノだけを買っているはずなのに、毎回びっくりするくらい不要品が出てきます。


四国に移住して5年目に入りました。
自由な時間がたっぷりあったとしても、それを家事に費やそうとは思いません。
どのような老後を過ごしたいか具体的に想像していくと、手間のかかる丁寧な暮らしよりも、最低限の家事で快適に暮らす生活のほうがずっと魅力に感じます。
掃除担当の夫は最近、型落ちのルンバを導入しました。
夫がラクするぶん、私も夕食づくりを週6→5へ減らしています(笑)
筋トレしている間に床が綺麗になっているなんて画期的です♪